英会話講師になったキッカケ⑥義母の死を乗り越えて
戸塚駅から徒歩6分の「ほのぼの英会話スクール」の講師Naokoです。
やっとのこと、英検1級に合格することが出来て、ほっとしたのもつかの間、義理の母が倒れて入院することになりました。
始めは腰の骨折ということで、整形外科に入院していたのですが、1ヶ月経ってもよくならず、いくら何でも長すぎるということで、内科の先生が血液検査を実施。
その結果、「多発性骨髄腫」であることが分判明したのです。
そして余命はあと半年と告知されました。
義理の母は、健康体でお産以外で今まで入院したことが一度もなかったので、家族の誰もが信じられませんでした。
また、義理の母の両親も、長生き家系だったので、どこかで長生きすると思っていたのです。
そこから、専門的な治療の出来る大学病院へと転院になりました。
ただ多発性骨髄腫は完治は出来ないガンなので、抗がん剤を使いながら延命を試みる治療しか選択肢がありませんでした。
何度か抗がん剤治療が施されましたが、食べるのが大好きでぽっちゃり目の義母がどんどん痩せていき、本人もとても苦しそうでした。
そして、義母はある決断を下します。
「口から食べ物が食べれないのなら、もう治療はやめる」
つまり、積極的治療は中止し、ターミナルケアをしながら死を迎える決断をしたのです。
これは、本当に勇気のいる大きな決断だったと思います。
そこの大学病院は積極的治療をするところなので、元居た地元の病院へ再度戻り、モルヒネを使って痛みをコントロールしながら、ベッドの上で過ごすことになりました。
結局、腰の骨折は治らなかったので、歩くことも出来なくなりました。
「足が折れてもいいから、歩きたい…」と言っていたこともありました。
しかし、その後、お医者さんから好きなものを食べてもいいというお許しが出たことで、今までダイエットのために我慢していたお菓子や脂っこい食べ物を食べまくり。
また、子供たちも代わる代わる病室に差し入れを持ってきてくれたため、一気に元の体重に戻ったのです。
私も病室を訪ねる度に、自宅で作った料理を届けました。
病院の食事にすっかり飽きてしまっていたので、喜んでもらえて嬉しかったです。
ガン患者であそこまで太ってた人を見たことがありません(笑)
そのおかげで、少し免疫が回復したのか、余命半年を宣告されていたにも関わらず、その後2年間そこの病室で過ごしました。
入院している間に、義母の許可を得て、自宅の売却をし、またそれに伴い家の片付けも行いました。
最初は業者に頼むつもりでしたが、やはり家一軒だと50~100万円近くかかることが判明し、結局私と主人の二人でほとんどの作業を行いました。
しかし、思いのほか大変な作業でした。
家一軒の片付けは半端ないですね。
売れそうなものは業者に引き取ってもらい、あとはひたすらゴミ出し。
しかし日本はゴミ出しのルールや選別は細かいので、とっても選別作業が大変でした。
この経験をしてからなるべく自分の家は物を増やさないようにしようと心に誓いました。
かなり苦労しましたが、今ではいい思い出です。
「やれることはやった」という思いがあったので、義母との永遠の別れは辛かったですが、自分の中では納得感がありました。
基本は入院生活だったので看病というほどのことはしていませんでしたが、家の片付けなどもあり、定期的に主人の実家に通う生活が続いたので、この当時は仕事をする時間はありませんでした。
義母が亡くなって時間が出来たことと、また彼女の死で「人生は一度きりなんだ」と実感したこともあり、仕事を始める決意をしました。
それまでは、夫の仕事の手伝いなどをしながらの専業主婦で、7年近く仕事から離れていたので、また仕事を見つけることが出来るのか、かなり不安でした。
でも、どうせ探すのなら自分の好きな英語に関わる仕事がしたい思いから、英会話講師になることを考え始めました。
正直、自分の英語力で英会話講師になれるのか不安はありましたが、取り敢えず、ハローワークに通って2社に応募しました。
2社とも採用連絡を頂いた中、大人の英会話講師である現在の職に就くことが出来ました。
今思い返すと、初めの頃のレッスンは、自信がなくてオドオドしていたような気がします。
また、急な生徒さんからの質問も、毎回冷や汗をかきながらどうにか対応していました。
今でも、もちろん答えの分からない質問を受けることはありますが、そういうときは自分の宿題にさせてもらい、次の授業の時にお応えするようにしています。
はやり英会話講師と言えども、私もまだまだ英語を学んでいる途中であり、ネイティブスピーカーではないので、知らいないことも多いです。
でも、日本人として苦労して英語を習得してきているので、生徒さんの気持ちはとっても分かります。
学習者としての観点からも、生徒さんに勉強法などのアドバイスが出来るのが日本人英会話講師の魅力であり利点だと思います。
See you next time!