英会話講師になったキッカケ⑤英検1級取得

戸塚駅から徒歩6分の「ほのぼの英会話スクール」の講師Naokoです。

前回からの続き「英会話講師になったキッカケ」をご紹介しています。

結婚を機に学習塾の英語講師は辞めることにしました。

なぜなら、新居が職場から遠くなり、通えなくなったからです。

でも、英語の勉強は続けようと思っていました。

しかし、実際は話す機会がなくなるにつれて、どんどん英語力も落ちていきました。

初めてのホームステイでお世話になった私の大好きなテキサスのおじいさんとは、その後も電話などで連絡を取っていたのですが、段々と彼の話している英語が聞き取れなくなり、焦りを感じるようになりました。

そこで、夫にネイティブスピーカーのいる英会話学校に通ってもいいかと相談。

しかし、彼はこう条件を出してきたのです。

「通うのは構わないけど、趣味ならお金は出さないよ。どうしても行きたいのなら趣味ではなく、ちゃんと身に着けること。また、その証明も出すように」

ええ、ただ通うだけじゃダメなの??

証明と言われても…

困った私が思いついたのが、英検でした。

今思うと、この彼の条件がなかったら英検も受験していないし、真面目に英語の勉強もしなかったので、現職である英会話講師になることも絶対になかったと思います。

その当時は、「なんて厳しい!!」と不満でしたが、今では彼に感謝しています。

Aupair(オーペア)で渡米する前に、英検2級は取得していたので、「では、今回は英検準1級でも取ってみるか!」

という軽い気持ちで受験したら、あえなく沈没。

いくら1年間アメリカに居たとはいえ、はやりちゃんと勉強しないとダメだと痛感し、そこから身を入れて勉強しました。

2回目の受験では、無事合格!

それに気をよくした私は、「じゃあ、このままの勢いで英検1級も受けちゃおう!」とまたもや気楽な気持ちで受験し、あえなく玉砕。

そこから、長くて苦しい英検1級への長旅が始まるのです。

英検1級への辛く過酷な道

よく英検のシステムを知らないと、1つの級に合格すると、同じ勉強量と時間で次の級にも合格できると思うかもしれません。

でも、残念ながら、そんな簡単なものではないんです。

英検は5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級というように、1級に向かうごとに難しくなっていきます。

1つの級の難しさは、級が上がるごとに「倍化」されると言われています。

例えば、英検2級取得の人が、英検準1級にチャレンジしようとすると、英検2級取得にかかった時間や勉強量の2倍の時間と勉強量が必要になると言われています。

そのため、上の級を目指せば目指すほど、難易度が上がっていき、取得時間がドンドンかかることになるのです。

そんなことを知らなかった当時の私は、英検準1級と同じ感覚で、英検1級にチャレンジしてしまいました。

1回で凝りていたら良かったのかもしれませんが(いや、そしたら英会話講師にはなれていないので、これで良かったかも)、不合格だったものの思ったよりも手ごたえを感じたため、凝りもせずに受験し続けることになりました。

結果的には、3年近くかかってやっと合格することができました。

でも、途中で何度も辞めようと思ったほど辛かったです。

今と採点方式が違うのですが、私の頃は、取得点数がそのまま反映されるので、あと1点ということで不合格になり、泣いたこともありました。

英検は翌日に、英検のホームページで回答が発表されるため、自己採点できます。

問題用紙を持って帰れるので、問題を解きながら自分の選んだ解答を問題冊子にマークしておけば、大体の取得点数が分かるようになっています。

もちろん、ライティングパートに関しては、自己採点することはできませんが。

そのため、次の日には大体の点数が分かります。

ものすごく出来なかったときは、諦めもつくのですが、点数が微妙な時は結果発表までそれはもうドキドキ。

また、1次試験の結果発表から面接の2次試験まではあまり時間がないので、仮に1次試験が合格しているか分からなくても、2次に向けて練習は始めなくてはなりません。

結果も分からず、面接の練習はなかなかハードです。

1次合格まであと数点という状況は1年近く続く中、母親が体調を悪くし入院することになりました。

実家の近くの病院まで片道2時間半。

英検の勉強がまとまって出来なくなり、またなかなか合格できない不安や焦りから、「今回の受験で落ちたらもうやめよう」と考えていました。

母の病院への行き帰りに、英語の勉強はせず、ずっと日本語の本を読んでいました。

結果的にはこの読書がよかったのか、その時に受けた回で、初めて1次試験に合格!

あまりの嬉しさに主人の前で泣いてしまいました。

一緒に手を取り合って喜んでくれたのも嬉しかったです。

もしかすると、あまりに力が入り過ぎていて、思うように実力が出せていなかったのかもしれません。

母の件を機に、一度英語から離れたことによってその力みが取れたのかも。

まあ、どちらにしろやっと合格できてホッとしました。

あとは、2次試験に向けて頑張るのみ!

そう意気込んでみたものの、やはりそんなに甘くなかった…

2次試験は一発では合格できず。

1年とはいえ、アメリカにも行っていたし、大丈夫だろうとどこかで思っていたのですが、試験当日は難しいトピックを選んでしまい、終始しどろもどろで、自分でもまったく手ごたえが得られず。

不合格だと分かった時も、落ち込みはしましたが納得でした。

しかし、今思うと、あのまますんなり合格していなくてよかったと思います。

その後、ある先生に師事を受けて、100本近くエッセイ(1次試験のライティングのような内容)を書いては、空で言えるようになるまで練習しました。

この練習が、その後の英会話力の飛躍に繋がったと思っています。

大人にとっての英検は、どちらかというと趣味に近いような、モチベーション維持のためのものだと思っています。

得に仕事で必要でなければ、合格することの意味は完全に自己満足です。

でも、何の試験だろうが、合格するまで続けることは並大抵の努力では出来ません。

そのため、それをやり遂げた時の達成感は言うまでもありませんでした。

また、私の場合は、その後に英会話講師として仕事を始めるときに、この英検1級の証書は大いに役立ちました。

英検1級がなくてももちろん英会話講師にはなれますが、あると水戸黄門の印籠のような説得力が出るように感じています。

世間でも、英検1級はまだまだ雲の上の存在だと思っている方も多いので効果絶大です。

でもTOEICに比べると、英検は必ず4技能を測る試験なので、全く話せない1級保持者はいないです。

(2次試験で面接があるので、まず話せなかったら合格できませんので)

そんなわけで、苦労してやっとの思いで取ったのが英検1級でした。

おそらく大学受験の時よりも勉強したかもしれません。

私の英検の1級の具体的な勉強法については、また別の機会にお話しますね。

See you next time!